一ヶ月くらい前にKindleで筑摩書房80%引きセールをやっていて、その時に大量に買ったうちの一冊をようやく読み終わった。禅とは何か的なことについて書いてある。


禅的生活 (ちくま新書)


人間は感情の残り香を記憶として蓄積していく動物

玄侑宗久. 禅的生活 (ちくま新書) (Kindle の位置No.140-141). . Kindle 版.

というのが前書きに書いてある。人は過去の記憶や周囲のアレコレからアレコレした結果心が濁ってしまう。そういった所詮記憶や好みや社会的要素に左右されない精神明鏡止水を目指すのが禅です。というのが最初の方に書いてあり、後は歴史的な背景や解説を交えながら禅を追体験していく。

以下、読んだ内容をざっくりとまとめて箇条書きで書く。なお、下記は本の内容を要約した側面もあるけど、自分の解釈や感想も含むので正確ではない。

  • 悟りは全的なので言葉で表現できない
    • 悟るために身体的アプローチするのが禅
    • 全的は自分が仏なので外側の仏(や価値基準)は不要になる
      • 外部の存在は全て束縛
      • 仏陀は崇める存在ではなくともに歩む存在
        • 西洋的な宗教と価値観とは違う
    • 悟り状態を脳科学的に研究した本がある
  • 八百万(日本)= 九(中国)= 七(インド)
    • 数え切れないくらいを意味する数字
  • 感情は迷い
  • 常に瞬間に生きており、無数の瞬間に一貫性はない
    • 各々の因果関係(時間や知識や判断基準)は無理やり紡がれたもので恣意的であり、これが迷いを生む
      • 記憶の混同や都合の良い解釈も含まれる??
      • なんかこれはこないだもどっかの何かで読んだ気がする…
      • これを全部否定して目の前の物事・出来事を曇りない状態で判断できる心境にもっていくのが禅?
        • その状態が明鏡止水
      • 曇ると比較するべきでないものも比較対象として比較してしまう
    • 常に何らかの判断を求められる
      • ので座禅で悟り状態になっても戻れば悟り状態ではなくなる
  • 鏡の中の自己を認識できるのは人間(とチンパンジーだけ)
    • この話マジでどこでもでてくるな…
  • 犬や猫も仏になれるのかどうか
  • 言葉に表せないものも言葉で表現しようとする
  • 仏教の愛と西洋の愛は違う
  • ヒトの脳の癖が原因で煩悩が生まれたりする

感想


タイトルから受けるような堅苦しい印象はなく、力を抜いた文体で雑学的なのも混ざっていて面白い。また、脳科学的な面での解説も結構ある。ただ、正確を期するためには仕方ないと思うけれども、仏教(??)用語が大量にでてくる(しかも漢字なのがツライ…)のでこれが読書スピードと読者の理解を落とす要因となっている気がして勿体ないような気がした。