プロゲーマーのウメハラさんの「1日ひとつだけ、強くなる」を読んだ。ウメハラさんは名前は存じ上げていたが、それ以上は知らなかった。本を読んだ限りではとにかくストイックな方でかなりの好印象を持った。

大きく6章にわかれているが、章が分かれていることにそこまで意味はなかったように感じた(ご本人的には意味があるのだろうが読み手として)

述べてあるのは大まかには下記のようなことだ。

  • 大局を見る
  • 自分がコントロールできないものはほっとく
  • 自分の軸を持つ
  • 試合で勝つをゴールにしない
  • 毎日継続する
  • 継続目標はハードルを下げる
  • すごい人は普通

主にゲームの試合と過去の経験を通してこれらの重要性や価値観を語るという内容だが他分野に人間でも十分に通ずるもので、どの分野の人間でもこのレベルでストイックにできているという人はなかなかいないんじゃないだろうかという気がする。平易というか単純な表現の文章だが読み終わるときには逆にそれがご本人のストイックさ・凄みを引き立てているような印象を受ける文章だった。

個人的に印象に残ったのは「安心も不安も正しい分析には不要」と「プロゲーマも飽きる」と最後の「すごい人」の部分だ。

やはりどの業界でも流行り的なのとかそういうのはあるようで、ざっくり書くとそういったことは気にせずに自分の軸をもつのが良いということが書いてある。もちろんIT業界も例外ではなくて、特にSNSではこのあたりが顕著であって、自分がTwitterからできるだけ離れるようにしたのもこれが理由のうちの一つとしてある。目に触れるとどうしても流されるてしまうから。ここのバランスは非常に難しく、切り離しすぎると浦島太郎になってしまう反面、近付きすぎるとブレる。自分は当面離れるように努めようと思っている。

「プロゲーマも飽きる」の部分がこの本の主題でもあるような気がする。私自身もここ1年くらいは仕事に対してかなり飽きが来ている状態で、 日々なんとか新しいことが学べるのではないか(技術面で)と思いながら仕事をしているが、これをやるのは結構難しい。この節ではそれに対する方法をハードルを下げた内容で1日ひとつづつ新しい発見を記録していくという方法が述べられている。結局近道はないのだろうというのを改めて感じる。ソフトウェアエンジニアに必要な要素は多々あると思う(もちろんこれらは背景によって異なる)が、特にここ1年では技術面での伸びがほぼ皆無に等しかったと思っている。技術面以外では収穫はあったとは思うが…。私はハードルを下げる以前に、もう少し日常の技術的な作業に対する一つ一つへの意識をとがらていく必要がある。

最終章はウメハラ氏の考えるすごい人について言及してある。私はここ半年以上ですごいソフトウェアエンジニアはどういった人間なのかというのを結構な時間をかけて考えてきたつもりではある。そして、最近ある程度、どういった人がそうなのかなんとなくわかってきたような気がしたが、最終章で書いてあるものとおおよそ似ていたので自身の考えの再確認をできたような感じ。最も、最終章に関係なくこの本にかかれていることができる人は紛れもなく、露出の有無(有名かどうか)に限らずスーパーマンだと思う。

この本を読んで、成長していくための基本的なスタンスややり方の方向はおおよそ誤っていないのではというのがわかった。そして改めてそれらに近道は存在しないということも。ただ、これらを実践できるかどうかはまた別の話で、毎日継続してやるというのはかなり難しい。自宅での学習に限って言えばハードルを下げるというところを参考にやり方を少し変えてみようかと思った。仕事の方はそれ以前の問題なのでそこから改める必要がある。また、私はいちおうソフトウェアエンジニアなのでソフトウェアエンジニアとして成長していくための方向を模索していかなければならない。これは本当に難しくて、ここ最近ずっと悩んでいるが結論が出ない。

ちなみに私は格ゲーが大の苦手で昇竜拳を出すことができない。